第44回全国地名研究者 遠野・三陸 アイヌ語地名研究大会
柳田国男生誕150年・伊能嘉矩没後100年記念 第44回 全国地名研究者 遠野・三陸 アイヌ語地名研究大会 2025年11月15日(土)・16日(日) 場所 1日目 あえりあ遠野 中ホール ...
2025年07月18日
2024年08月05日
2024年07月16日
2024年04月12日
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信仰地名論再考 金田久璋
1 地名に刻まれた信仰を追って
柳田國男の『地名の研究』以来、日本地名研究所による谷川健一の旺盛な地名研究や地名保護活動をはじめ、鏡味完二、鏡味明克、池田末則、千葉徳爾、松永美吉、山口恵一郎、都丸十九一などによる真摯な地名研究、指導、啓蒙活動によって、一般人の地名への関心は幾分高まったとはいえ、アカデミズムのなかでは尚更地名研究はないがしろにされてきた感がある。谷川健一、鏡味明克、山口恵一郎、都丸十九一、吉田金彦等によるいわゆる入門講座も出ているが、その後の明確な展開がなく、なによりも共通の方法論が確立しておらず、恣意的な地名研究や定義に疑問をいだく傾向が今なお強い。地名学の提唱と講座・研究書の刊行を日本地名研究所の全国地名研究者大会が小浜で開催された折、レセプションで参会者に訴えたが賛同が少なく、谷川所長もアカデミズム化することを避けてきたきらいがあり、その後の進展は見られない。山口恵一郎氏は「現状において地名学の成立には疑問があるが、一朝にしては成らないとしても、『学』として成り立つ要素はある。だから、まず地名論の確立が先決だ」と『地名を考える』のなかで述べている。地名研究を単なる好事家の団体視する専門学会との乖離は意外と深い。地名研究が民間学として堂々と民俗学や歴史学といかに鼎立できるかが深く問われている。
2017年3月発行『地名と風土』11号より抜粋